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日本語ジャーナル:日本語を「知る」「教える」

独学で日本語教師を目指せる? 国家資格の取得方法を解説

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日本語教師という仕事に興味があるけど、なるまでにかかる時間や方法は? 国家資格みたいだけど、どんな資格なんだろう? どんな試験を受けるんだろう? という方に向けて、国家資格「登録日本語教員」について、国家試験「日本語教員試験」について解説します。また、資格取得を目指す2つのルートや、「独学で目指せるのか」についても見ていきます。 

日本語教師の国家資格とは 

日本語教師になるために必要な資格

20236月に「日本語教育の適正かつ確実な実施を図るための日本語教育機関の認定等に関する法律(日本語教育機関認定法)」という法律が施行されました。この法律により、留学ビザを取得した留学生に向けて教える日本語学校などの機関が、文部科学大臣によって審査され、認定されると「認定日本語教育機関」として登録されることになりました。 

そして、この「認定日本語教育機関」で教える日本語教師には国家資格である「登録日本語教員」を取得することが求められるようになりました。 

では、「登録日本語教員」の資格とは、どのように取得するのでしょうか。具体的には、これから登録日本語教員になろうとする場合、「日本語教員試験(基礎試験・応用試験)」の合格+実践研修(実践研修機関によるもので、授業見学、授業準備、模擬授業、教壇実習など実際に教えるための実践的な研修)の受講が求められます。これらの要件を満たした上で、国に登録申請を行い、晴れて「登録日本語教員」の資格を取得できることになります。 

なお、登録日本語教員になるための資格要件として、年齢や国籍、母語は問われません。また、国家資格を持っていないからといって日本語を教えることができないわけではありません。ただし、国の定める「認定日本語教育機関」において教えようとする場合は、今後は国家資格が必要となります。 

日本語教員試験とは

「日本語教員試験」は、「登録日本語教員」の資格を得ようとする人に対し、日本語教育に必要な知識を有しているかどうか測定するために課される試験です。「基礎試験」と「応用試験」の2つの試験から構成されており、2024(令和6)年11月に第1回の試験が実施されました。 

どのような試験なのかを知るために、まず、出題範囲を確認しておきましょう。文部科学省が公表している資料によると、日本語教員試験は、「養成修了段階で習得しておくべき必要不可欠かつ基礎的な知識及び技能が網羅的に備わっていることを確認・評価するためのものとする」とされています。 

具体的には「養成課程コアカリキュラムにおける必須の教育内容に示された範囲」と定められ、5つの区分(「社会・文化・地域」「言語と社会」「言語と心理」「言語と教育」「言語」)の下に15の下位区分があり、さらに49項目に細分化されています。詳しくは以下をご覧ください。 

参考:文部科学省「令和7年度日本語教員試験の出題内容及びサンプル問題」

https://www.mext.go.jp/content/20250205-mxt_nihongo02-000036014_2.pdf 

 試験の内容と合格基準

次に、各試験で問われる内容と合格の基準を確認しておきましょう。 

まず、「基礎試験」は、日本語教育を行うために必要な基礎的な知識及び技能があるかどうか区分ごとに問う問題が出題されます。合格基準は5分野すべてで6割以上の得点が求められ、総合得点で8割以上となっています。 

一方、「応用試験」は基礎的知識及び技能を活用した問題解決能力を測定するため、教育実践と関連させた問題が出題されるとされ、一部は聴解問題として出題されます。合格基準は総合得点で6割程度となっています。 

この二つの試験は1日に続けて行われています。 

その他、試験時間や出題数など、詳しいことは以下の表をご覧ください。

参考:文部科学省「令和7年度日本語教員試験実施要項」

https://www.mext.go.jp/content/20250205-mxt_nihongo02-000036014_1.pdf

日本語教育能力検定試験と日本語教員試験の違い

 「日本語教員試験」が実施される前から、「日本語教育能力検定試験」という試験が公益財団法人日本国際教育支援協会によって実施され、日本語教師の専門家として知識や能力が基礎的な水準に達しているかどうかを測るものとして機能してきました。特に日本語教育機関認定法の施行前は、この試験に合格していることが日本語教育機関で働く要件の1つに挙げられていたため、合格を目指す人が多く見られました。 

出題範囲は、文化庁が日本語教師の養成における教育内容として示した前述の「必須の教育内容」に準じたもので、実は日本語教員試験とほぼ重なっています。日本語教員試験が実施された後も、並行・継続して実施されています。 

ただし、現在この試験に合格しても、国家資格には直接つながらない点には注意が必要です。今後、国家資格「登録日本語教員」の取得を目指すのであれば、日本語教員試験の受験をお勧めします。 

登録日本語教員は独学でなれる?

以前、日本語教育能力検定試験の合格をもって、日本語教育機関で働く要件の1つとなっていたときは、独学でなることが可能でした。では、現在同じように独学で、登録日本語教員の資格は取得できるのでしょうか。結論からいうと、独学で試験に合格することはできたとしても、それだけで取得することはできません。なぜなら、登録日本語教員になるためには、上で説明したように、基礎試験に合格した後、登録日本語教員養成機関で実践研修を受けることが義務付けられているためです(基礎試験に合格、応用試験は不合格の場合でも実践研修は受講できます)。 

登録日本語教員になるための2つのルート

新たに登録日本語教員になるためのルートとして、大きく「養成機関ルート」と「試験ルート」の2つがあります。 

養成機関ルート

まず「養成機関ルート」は、登録日本語教員養成機関・登録実践研修機関(大学や専門学校など)で、規定の課程を修了する人の取得ルートです。登録日本語教員養成機関で課程を修了すると、日本語教員試験の「基礎試験」「応用試験」のうち、「基礎試験」は免除されますが、応用試験を受験して合格する必要があります。登録日本語教員養成機関と登録実践研修機関は一体化していることも多いです。登録日本語教員養成機関での受講には、通学コースやEラーニングコースなどがあります。 

試験ルート

次に試験ルートは、基礎試験「応用試験」の合格と、実践研修の受講によって登録日本語教員の資格を取得するルートです。「基礎試験」「応用試験の合格に向けての勉強は登録日本語教員養成機関を受講せず、独学で進めることも可能です。それにプラスして実践研修登録実践研修機関で受講する必要があります。 

 費用・勉強時間の比較

気になるのは、登録日本語教員の資格取得には、どれぐらいの費用や時間がかかるのかという点でしょう。 

ここでは、上で説明した「養成機関ルート」と「試験ルート」の2つのルートについて比較してみましょう。 

養成機関ルート(養成課程・実践研修一体型の場合) 

受講期間 一般的に半年~1年 

受講時間 一般的な養成講座(420時間以上)  

費用   60〜70万円 

試験ルート 

期間   1年程度~ 

費用   「アルク登録日本語教員養成セット」を使用した場合 6万9,300円+実践研修12万円〜=20万円程度 

この他、両ルートとも、受験費用などが別途かかります。 

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まとめ

日本語教師の国家資格「登録日本語教員」について、どのような資格なのか、取得方法や勉強法、取得にかかる費用などを見てきました。国家資格として位置付けられたことにより、これまでのようにペーパーテストだけではなく、実践研修が重視されるようになるなど、以前に比べると、独学だけでの取得は難しくなりました。 

しかし、知識は独学でも十分学ぶことができますし、何より資格取得によって、日本語教師として必要な知識、実践的技能を修得している者であると国によって認定されることは自信にもつながるでしょう。今後、日本語教師としてキャリアを積み重ねていこうと考えているのであれば、ぜひ取得しておくことをお勧めします。 

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