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日本語ジャーナル:日本語を「知る」「教える」

令和7年度 第1回日本語教育機関の認定結果

日本語教育機関認定法施行以降、日本語教員試験を通して日本語教員の登録が進む一方、全国の日本語教育機関の認定作業も行われています。2025年10月末に認定日本語教育機関、登録実践研修機関・登録日本語教員養成機関の認定結果が文部科学省より発表されました。

認定日本語教育機関の数は?

日本語教育機関の認定については、令和7年度1回目(通算3回目)の認定結果が発表されました。これまでの認定結果は以下の通りです。

令和6年度1回目:

申請機関総数 72機関

認定とした日本語教育機関 22機関

【課程分野内訳】留学:22機関、就労:0機関、生活:0機関

【機関種別内訳】法務省告示機関:7機関、大学別科等:0機関、その他:15機関

令和6年度2回目:

申請機関総数 48機関

認定とした日本語教育機関 19機関

【課程分野内訳】留学:17機関、就労:2機関、生活:0機関

【機関種別内訳】法務省告示機関:5機関、大学別科等:0機関、その他:14機関

令和7年度1回目:

申請機関総数 74機関

認定とした日本語教育機関 23機関

【課程分野内訳】留学:22機関、就労:1機関、生活:0機関

【機関種別内訳】法務省告示機関:7機関、大学別科等:0機関、その他:16機関

令和7年度1回目の申請機関数、認定機関数は令和6年度と大きな変化はありませんでした。認定された機関のほとんどが留学課程で、その中で法務省告示機関の占める割合は少なく、その多くを「その他」機関が占めています。また、申請自体がまだ少ないのですが、申請した多くの機関も審査中に取り下げをしており、日本語学校が認定日本語教育機関として認められるために、まだ十分な準備ができていない状況が見て取れます。

認定された法務省告示機関は累計でも19機関と苦戦しています。ちなみに令和6年度の「日本語教育実態調査」では、法務省告示機関は648機関となっており、14,424人もの日本語教師と、136,232もの学習者が在籍していることがわかります。

法務省告示機関が認定日本語教育機関として、令和11(2029)年4月以降引き続き留学生を受け入れるためには、遅くとも令和10(2028)年度1回目までに認定申請を行い、認定を受ける必要があります。デッドラインに近づくにつれ、申請が集中することも予想され、それに伴う認定作業の遅れなどが発生しないかといった懸念もあります。

令和7年度2回目の認定に向けて

やや明るい兆しは、令和7年度2回目の認定日本語教育機関の申請についてです。申請機関数は100機関と、これまでより多い数の申請数があるようです。そのうち留学のための課程が99機関、その中で法務省告示機関は58機関とのことです。この中から多くの認定機関が選ばれることを期待しますが、この結果が出るのは2026年春頃です。

また、留学以外の分野の認定機関の少なさも気になるところです。就労分野は3機関、生活分野はまだ0機関です。今後、令和9(2027)年度までに技能実習制度に代わり育成就労制度が始まることが決まっていること、育成就労制度においては日本語能力の要件があることなどを考えると、今後、この分野の日本語教育のニーズは大きくなるのではないかと思われます。

3回の結果、認定とした日本語教育機関は合計64機関となりました。内訳は、留学61機関、就労3機関です。就労の3機関は、公益社団法人国際日本語普及協会(AJALT)、JICE 日本語教育・就労支援センター、AOTS日本語教育センターです。

登録実践研修機関・登録日本語教員養成機関

登録実践研修機関と登録日本語教員養成機関も、令和7年度1回目(通算3回目)の認定結果が発表されました。これまでの認定結果は以下の通りです。

令和6年度1回目:

 1.実践研修機関の登録結果

申請機関総数 38機関

登録した実践研修機関 34機関

2.日本語教員養成機関の登録結果

申請機関総数 47機関

登録した日本語教員養成機関 40機関

令和6年度2回目:

1.実践研修機関の登録結果

申請機関総数 27機関

登録した実践研修機関 21機関

2.日本語教員養成機関の登録結果

申請機関総数 32機関

登録した日本語教員養成機関 26機関

令和7年度1回目:

 1.実践研修機関の登録結果

申請機関総数 28機関

登録した実践研修機関 23機関

2.日本語教員養成機関の登録結果

申請機関総数 33機関

登録した日本語教員養成機関 25機関

登録した実践研修機関や日本語教員養成機関の中には、新規登録だけではなく、以前に登録された機関の課程の新設や収容定員数の変更なども含みますが、こちらは、認定日本語教育機関と比べると、順調に数は増えているように見えます。

今後は、実践研修機関や日本語教員養成機関が増加し、日本語教員試験の回数を重ねることで、登録日本語教師の数が増えていくことが予想されます。また、海外の日本語学習者数や日本語能力試験・JFT-Basicなどの受験者の増加などから、日本を目指す留学生や日本で働く人たちが増えていくことも同様に予想されます。この「学ぶ人」と「教える人」の接点となる場が認定日本語教育機関であり、その拡充が何よりも望まれます。

執筆:新城宏治

株式会社エンガワ代表取締役。日本語教育に関する情報発信、日本語教材やコンテンツの開発・編集制作などを通して、日本語を含めた日本の魅力を世界に伝えたいと思っている。

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