
令和7年度日本語教員試験の試験日が近づいてきました。受験される方は、準備は順調に進んでいますか? 昨年行われた令和6年度の試験では、基礎試験の難易度が高かったことが話題になりました。ここでは、昨年の試験を踏まえて、基礎試験に合格するための対策をご紹介します。
基礎試験はどういう試験か
まずは「令和7年度 日本語教員試験 試験案内」を基に、基礎試験とはどういう試験なのかを確認しましょう。
試験時間:120分
出題数:100問
出題形式:選択式
配点:1問1点(計100点)
形式は非常にシンプルで、マークシート形式の100問の問題を2時間で解く、つまり1問1分程度で、どんどん問題を解いていくイメージです。
基礎試験では何が問われるか
基礎試験では、いわゆる「必須の50項目」から、日本語教育を行うために必要となる基礎的な知識および技能について、区分ごとに出題されます。区分ごとの出題割合は、以下のようになっています。
区分1:社会・文化・地域 約1~2割
区分2:言語と社会 約1割
区分3:言語と心理 約1割
区分4:言語と教育(教育実習を除く)約3~4割
区分5:言語 約3割
特に、区分3「言語と教育」と区分5「言語」の出題比率が高いことがわかります。
合格基準は
合格基準は、上記5区分において、各区分で6割程度の得点があり、かつ総合得点で8割程度の得点があることとされています。
ちなみに、令和6年度の試験では各「6割」「8割」となっていましたが、令和7年度から「程度」という文言が付きました。
基礎試験は何が難しいのか
昨年行われた令和6年度試験では、基礎試験受験者(試験ルートおよび経過措置Fルート)の合格率が低かったことが大きな話題となりました。
なぜ、合格率が低かったのか、その原因として考えられるのは、以下の3点ではないかと思われます。
・全体で8割(程度)の点数を取らなければならない。
・かつ、各区分で6割(程度)の点数を取らなければならない。
・問題自体は易しい問題ばかりではなく、細かいところまで聞かれる問題もあった。
どのような試験でもそうですが、確実に8割以上の点数を取るのは容易ではありません。
思いもかけない問題が出題されたり、問題の読み間違いなどのケアレスミスをしてしまったりすることもないとは言い切れません。試験という緊張状態において、いつも通りの力を発揮することは、なかなか難しいものです。
かつ、各区分の最低ラインが決まっていますので、どこかの区分に苦手なところがあると、そこが6割に届かないことで不合格になってしまう可能性があります。特に出題割合が1割といった区分は、10問中6問以上は必ず正解しなければならないことになってしまうので、注意が必要です。
そして、それだけハードルが高い割に、問題自体が決して基礎的な問題だけではありませんでした。もちろん多くの問題は基礎的な問題なのですが、ところどころに深い知識を必要とするような問題もありました。
基礎試験はどうすれば合格できるか
基礎試験では知識が問われることが多いので、「どこまで勉強しておけば十分」といったことを言うのは難しいです。知識はできるだけたくさんあったほうがいいでしょう。どこかで読んだことや聞いたことが記憶に残っていて、それが問題を解く際のヒントになることは往々にしてあります。
まずは、テキスト1冊をしっかり理解すること。区分によって苦手なところがないように、かつ一通り読んで終わりではなく、例えば、その内容を他の人に説明してみたり、周りに協力してくれる人がいない場合は自分に対して説明してみたりするといいでしょう。また、テキストの最初から読むだけではなく、後ろから読む、途中から読む、索引から本文に戻って読むなど、あれこれ変化を付けることも、記憶をムラなく定着させる上で有効です。
そして、インプットだけで終わるのではなく、必ずアウトプット、つまり問題を解くことに時間を割きましょう。問題を解くことではじめて、自分がどこがわかっていて、どこがわかっていないのかが明確になります。また、問題の解説を読むことで、知識がさらに深く広くなります。あやふやなところはテキストに戻って確認するようにしましょう。
最後に
日本語教員試験は現在のところ年1回しか受験機会がありませんので、受験するからにはぜひとも合格を勝ち取っていただきたいと思います。
試験準備に使える時間は皆さんそれぞれだと思いますが、試験日まではできるだけ多くの時間を試験準備に割くようにしましょう。自分なりに「勉強した」という気持ちがあれば、それが自信につながり、試験当日も落ち着いて問題に取り組むことができます。試験日までの残り日数を確認しながら、計画的に試験準備を進めていただければと存じます。
皆さんの合格を、心からお祈りしています。
執筆:新城宏治
株式会社エンガワ代表取締役。日本語教育に関する情報発信、日本語教材やコンテンツの開発・編集制作などを通して、日本語を含めた日本の魅力を世界に伝えたいと思っている。




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