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日本語ジャーナル:日本語を「知る」「教える」

「人間である日本語教師」の役割とは ④教室に生成AIがやってきた!

先日、アルク主催で「生成AI×日本語教育」というタイトルのオンラインセミナーを開催しましたが、関心が高い方が多く大変盛況でした。AIの活用に注目が集まり、今後、日本語教師の授業準備などになくてはならない存在、あって当たり前、になっていくでしょう…

令和7年度日本語教員試験を振り返る

令和7年度の日本語教員試験は、2025年11月2日(日)に全国8地域・10会場で行われました。また、実施に先立ち、文部科学省から出願状況が発表されました。試験の内容と合わせて、令和7年度の日本語教員試験を振り返ります。 試験の振り返り 午前中の基礎試…

日本語教師プロファイル北村浩子さん―言葉のことばかり考えています

今回「日本語教師プロファイル」では『日本語教師、外国人に日本語を学ぶ』(小学館)の著者であり、日本語教師、ライターである北村浩子さんにインタビューさせていただきました。FMヨコハマで20年以上ニュースアナウンサーをされていた北村さんがいかにし…

令和7年度日本語教員試験 時事問題対策

令和7年度日本語教員試験の試験日が近づいてきました。受験される方は、準備は順調に進んでいますか? 出題範囲である必須の50項目などの対策が一通り済んだら、世界や日本国内の日本語教育の現状を示す数値など、最後に時事問題についてチェックしておきま…

授業の作り方2025-学習者の多様性とアンコンシャス・バイアス、マイクロ・アグレッション

前回は、漢字圏出身だと思っていたら、実はほとんど漢字がわからなかった学習者の話をしました。今回は、前半に多様化した学習者の話、後半にはそうした私たちの思い込みや無意識の言動による問題(アンコンシャス・バイアス、マイクロ・アグレッション)に…

『「言える!」が増える 日本語会話ワークブック』発売! 

「基本的な日本語での会話には問題がない」という中・上級の日本語学習者に向けた、新しい会話ワークブックが完成しました。本記事では、本書の特長とポイントについて、紹介していきます。本書の発売に合わせセミナーも開催します。最後に情報を載せていま…

令和7年度日本語教員試験 応用試験に合格するために

令和7年度日本語教員試験の試験日が近づいてきました。受験される方は、準備は順調に進んでいますか? 皆さんの中には、経過措置を使い応用試験だけ受験するという人もいると思います。もちろん基礎試験から受験する人も、その後で応用試験も受験しなければ…

オンライン日本語教師とは? ――その働き方、必要な資格、スキルを探る

近年、インターネットツールの充実によって、日本語教師の働き方の一つとして注目されるようになってきている「オンライン日本語教師」。今回は、オンライン日本語教師になるために、どのような資格や知識、スキルなどが求められるのか、具体的にどのような…

日本語の国際化と「簡約日本語」 ー野元菊雄の目指したこれからの日本語ー

現代の日本社会では、日本で生まれ育った人々に加え、海外にルーツを持つ多様な人々が日本語を用いながら生活しています。そうした「日本語話者の多様化」が進むなかで、どうすれば誰にとってもわかりやすく、伝わりやすいコミュニケーションができるのかが…

「人間である日本語教師」の役割とは ③交流の場を創る

先日、アルク主催で「生成AI×日本語教育」というタイトルのオンラインセミナーを開催しましたが、関心が高い方が多く大変盛況でした。AIの活用に注目が集まり、今後、日本語教師の授業準備などになくてはならない存在、あって当たり前、になっていくでしょう…

地中で根を伸ばしていってくれていると信じて、日々、教えるー『できる日本語』採用校インタビュー(東北多文化アカデミー)

「日本語教育の参照枠」の考え方を具現化できる教科書、『できる日本語』。全国で使っている学校が増えてきています。ではどのように導入したのか、迷ったりしたことは何か、導入後の様子はどうなのか? このシリーズでは『できる日本語』について知りたいと…

日本語教師プロファイル柏谷涼介さん―考えて考えて考えるところから何かが生まれる

今回「日本語教師プロファイル」でお話を伺ったのは、名古屋のセントラルジャパン日本語学校主任教員である柏谷涼介さんです。「自分なんて思いつきで日本語教師になったので、キラキラしたところは何もないです」とおっしゃりながら、大変ユニークで興味深…

授業の作り方2025-イマドキの漢字授業

前回はペーパーレス化の良い点、悪い点についてお話しました。ペーパーレス化の影響を最も感じるのが読み書きの授業ではないかと思います。紙に書くかどうかも含め、今回は読み書きの中でも漢字の授業についてお話していきたいと思います。 読む・書く・弁別…

2025年9・10月 日本語教師のためのセミナー情報

ようやく涼しさを実感できるようになってきましたね。2025年9・10月のセミナー情報をお知らせします(11月上旬のセミナーも1件あります)。9月から10月は秋休みが入る学校も多いかと思います。ぜひセミナーへの参加をご検討ください! ▼アルク日本語ジャ…

令和7年度日本語教員試験 基礎試験に合格するために

令和7年度日本語教員試験の試験日が近づいてきました。受験される方は、準備は順調に進んでいますか? 昨年行われた令和6年度の試験では、基礎試験の難易度が高かったことが話題になりました。ここでは、昨年の試験を踏まえて、基礎試験に合格するための対…

2024年度海外日本語教育機関調査 結果概要発表 ―海外の日本語学習者は400万人に!

国際交流基金の海外日本語教育機関調査の最新データが発表されました。機関数、教師数、学習者数はいずれも増加が見られ、また国・地域別や教育段階別では、前回の調査から傾向の変化も伺えます。海外の日本語教育の今の姿が、機関調査のデータから見えてき…

JLPT 対策の定番シリーズがリニューアル!  『改訂版合格できる日本語能力試験』N2、N3同時発売 

日本語能力試験(以下、JLPT)の対策問題集として、長年支持されてきた『合格できる日本語能力試験 』が、さらに学びやすくリニューアルされました。 全体的に内容を見直し、必要な部分は加筆・修正を行い、「聴解」音声は無料ダウンロード(mp3)で提供しま…

授業の作り方2025-デジタル化、ペーパーレス化のメリットと注意点

「紙とデジタルとどちらのほうが学習効果が高いのか」というテーマについては各国で多くの研究が行われています。記憶力や読解力への優位性についてはそちらの専門的な研究にお任せするとして、ここでは紙とデジタルどちらの良さも生かした授業につなげるた…

独学で日本語教師を目指せる? 国家資格の取得方法を解説

日本語教師という仕事に興味があるけど、なるまでにかかる時間や方法は? 国家資格みたいだけど、どんな資格なんだろう?どんな試験を受けるんだろう?という方に向けて、国家資格「登録日本語教員」について、国家試験「日本語教員試験」について解説します…

日本語教師のための著作権③-ネットの情報や動画の利用について

日本語教師の皆さん、授業の準備や授業中、宿題やテストを作成するときなどに「これって著作権的に大丈夫なのかな」と不安やモヤモヤを抱えることはありませんか。アルクではそんな日本語教師の方々にアンケートを取り、具体的にどんなことに疑問を持ったり…

令和7年度日本語教員試験出願締め切りは2025年8月22日(金)

令和7年度日本語教員試験の出願は2025年8月22日(金)が締め切りです。令和7年度日本語教員試験は、予想を超えるかなり多くの出願があるようです。また、締め切りが近くなると、試験システムへのアクセスの集中などが予想されます。受験予定の方は出願をお…

「人間である日本語教師」の役割とは ②身体を持つ人間としての価値

先日、アルク主催で「生成AI×日本語教育」というタイトルのオンラインセミナーを開催しましたが、関心が高い方が多く大変盛況でした。AIの活用に注目が集まり、今後、日本語教師の授業準備などになくてはならない存在、あって当たり前、になっていくでしょう…

日本語能力試験の続伸とCEFR参考表示

2025年7月に行われた日本語能力試験のデータ(速報値)が国際交流基金から発表されました。前年同月の試験と比べ、応募者は全体で約15%増加しました。また、2025年12月の試験から、成績書類にCEFRの参考表示が付くようになります。 7月の日本語能力試験の…

日本語教師のための著作権②-教材を基にした資料の共有について

日本語教師の皆さん、授業の準備や授業中、宿題やテストを作成するときなどに「これって著作権的に大丈夫なのかな」と不安やモヤモヤを抱えることはありませんか。アルクではそんな日本語教師の方々にアンケートを取り、具体的にどんなことに疑問を持ったり…

授業の作り方2025-オンラインレッスンの特徴と注意点

2020年4月、新型コロナウィルス感染症の拡大に伴いそれまで対面で行ってきた日本語授業をオンライン授業に切り替えるという対処が取られました。これを読んでいる皆さんに中には、戸惑いながら手探りでパソコンに向かう日々を過ごした方も多いのではないでし…

令和7年度 日本語教員試験 出願開始!

令和7年度日本語教員試験の出願が始まりました。ここでは、出願の流れや注意点について解説します。受験予定の方は、忘れずにチェックしてください。 令和7年度日本語教員試験のスケジュール 試験実施日 :令和7年11月2日(日) オンライン出願期間 :令…

「話せる」ための文法学習―文法指導 について考えてみませんか

文法と語彙をいくら覚えても話せるようにならない学習者が多いことから文法積み上げ式は……と言われたりします。一方で、課題遂行(Can-do)の形で学習目標が設定されている教科書においても同じような順序で文法項目が並んでいることが多く、何が違うのかと…

「人間である日本語教師」の役割とは ①人間らしさって何?

先日、アルク主催で「生成AI×日本語教育」というタイトルのオンラインセミナーを開催しましたが、関心が高い方が多く大変盛況でした。AIの活用に注目が集まり、今後、日本語教師の授業準備などになくてはならない存在、あって当たり前、になっていくでしょう…

加藤早苗・日本語教育振興協会理事長にきく ―認定日本語教育機関の質の向上を目指す

2025年4月、一般財団法人日本語教育振興協会(以下、日振協)の理事長が佐藤次郎氏から加藤早苗氏に交代となった。長年にわたり日振協を牽引してきた佐藤氏は理事長から理事となり、新たに初めて民間から、インターカルト日本語学校校長の加藤早苗氏が理事長…

地域日本語教育でキャリアを拓く教師たち② 街の外国人と日本人をつなぐ

日本語教育の分野が留学、就労、生活と区分された現在、生活分野においても、人材育成が行われています。2025年8月23日から始まる「生活者としての外国人」に対する日本語教師【初任】研修(インターカルト日本語学校主催、文科省委託事業)も残席が少なくな…

リアルなコミュニケーションの場を作ることで、学生のモチベーションが高まる―『できる日本語』採用校インタビュー(南大阪国際語学学校)

「日本語教育の参照枠」の考え方を具現化できる教科書、『できる日本語』。全国で使っている学校が増えてきています。ではどのように導入したのか、迷ったりしたことは何か、導入後の様子はどうなのか? このシリーズでは『できる日本語』について知りたいと…

地域日本語教育でキャリアを拓く教師たち① やりたいことを楽しんでやってみる

日本語教育の分野が留学、就労、生活と区分された現在、生活分野においても、人材育成が行われています。2025年8月23日からは「生活者としての外国人」に対する日本語教師【初任】研修(文科省委託事業)がインターカルト日本語学校主催で開講されます。本…

常設の地域日本語教室で日本語教師がコースデザインー大和市国際化協会

日本在住の外国人数は過去最高を更新していますが、地域に暮らす外国人生活者への日本語教育は自治体によって大きく異なっています。日本語教室を運営するボランティア団体の中には、教える場所の確保に苦労するという話も聞きます。そんな中、神奈川県大和…

『マンガでマスター 日本語文型70』発行!「楽しい」と「学び」を両立する新しい学習書

『マンガでマスター 日本語文型70』は初級文型70を理解し、使える・話せるようになることを目指す、マンガとイラストをふんだんに使った日本語学習教材です。ストーリーを味わいながら楽しく学べる本テキストの内容をご紹介していきます。 全編ほぼ、マンガ…

令和7年度 日本語教員試験 試験案内発表!

令和7年度日本語教員試験の試験案内が発表になりました。出願期間、試験会場、出願の流れなど、日本語教員試験を受験予定の方は、忘れずにチェックしてください。また、令和6年度と比較して、経過措置で出願される方の注意点、応用試験の読解と聴解の試験…

日本語教育機関認定法をめぐる動き

2024年に日本語教育機関認定法が施行されて以来、認定日本語教育機関、登録日本語教員養成機関や登録実践研修機関の認定、そして日本語教員試験と、さまざまな整備がなされてきています。日本語教育機関認定法をめぐる直近の動きを確認します。 認定日本語教…

日本語教師のためのセミナー情報 2025年6月・7月

アジサイがいろとりどりに咲く季節となりました。2025年6月、7月のセミナー情報をお届けします。すっかり対面のセミナーも多くなってきましたが、対面とオンライン両方にいいところがありますね。状況と都合に合わせて選び、無理せずブラッシュアップでき…

学生も教師も、教室の外の世界とつながるー『できる日本語』採用校インタビュー(福岡日本語学校)

「日本語教育の参照枠」の考え方を具現化できる教科書、『できる日本語』。全国で使っている学校が増えてきています。ではどのように導入したのか、迷ったりしたことは何か、導入後の様子はどうなのか? このシリーズでは『できる日本語』について知りたいと…

日本語教師プロファイル森勇樹さんー来るものは拒まず、いろいろなことに挑戦していきたい!

今回の「日本語教師プロファイル」では在日米国大使館日本語研修プログラム主任教官であり、『「読む」からはじめる日本語会話ワークブック』(アルク)の著者のお一人である森勇樹さんにお話を伺いました。現在のポジションに至るまでの冒険のようなストー…

認定の申請はいつまでに? 「認定日本語教育機関の認定申請等の手引き新旧対照表」が更新! 

2025年5月28日に、文部科学省のサイトにて「認定日本語教育機関の認定申請等の手引き新旧対照表」が更新されました。「新」の部分として更新された箇所には、移行措置期間終了までに認定を目指している日本語教育機関にとって、見逃せない重要な更新があり…

日本語教師のための著作権①-教材のコピー使用について

日本語教師の皆さん、授業の準備や授業中、宿題やテストを作成するときなどに「これって著作権的に大丈夫なのかな」と不安やモヤモヤを抱えることはありませんか。アルクではそんな日本語教師の方々にアンケートを取り、具体的にどんなことに疑問を持ったり…

誰でも受講可能!「登録日本語教員の経過措置に係る経験者講習」はお勧め

経過措置により登録日本語教員を目指している方にはおなじみですが、「登録日本語教員の経過措置に係る経験者講習(以下、経験者講習)」というものがあります。オンラインで受講できる講習ですが、各分野の第一人者の講師による非常に充実した講義内容です…

世界の日本語能力試験の受験状況を見る

2024年12月に行われた日本語能力試験のデータが国際交流基金から発表されました。前年同月の試験と比べ、受験者は全体で2割以上増加しました。ここでは、受験者の内訳を国・地域別、レベル別で見ながら、その特徴を考えます。 受験者数は約79万人、前年同月…

特別な行事ではなく、毎日の授業が楽しい―『できる日本語』採用校インタビュー(日立さくら日本語学校)

「日本語教育の参照枠」の考え方を具現化できる教科書、『できる日本語』。全国で使っている学校が増えてきています。ではどのように導入したのか、迷ったりしたことは何か、導入後の様子はどうなのか? このシリーズでは『できる日本語』について知りたいと…

日本語教師プロファイル平田真由美さん―回り道をしたけれど、結局言葉を教える世界に

今回の「日本語教師プロファイル」ではオアフ島にあるハワイ大学ホノルル・コミュニティ・カレッジ(HCC)で日本語を教えていらっしゃる平田真由美さんにインタビューをさせていただくことができました。実は平田さんは、以前、この「日本語教師プロファイル…

留学生40万人の時代へ ー2024年末の在留外国人数が過去最高を更新

2024年末時点の在留外国人数が出入国在留管理庁から発表されました。在留外国人数は毎年1割程度ずつ増えていますが、今回は特に在留資格別で「留学」の伸びが目立ちました。一方、日本の総人口は毎年減少し続けており、日本人の人口減少を外国人の入国増加…

日本語教員試験対策を考える――カギは基礎試験と聴解試験

令和7年11月2日(日)に令和7年度日本語教員試験が行われます。受験予定の方は、試験対策を始めていますか? 日本語教員試験は出題内容が幅広く、また、経過措置により試験科目の一部が免除になる方もいます。ここでは、令和6年度の結果を踏まえて、令和…

日本語教師を長く楽しく続けられるように『ケースから学ぶ 知っておきたい日本語教師の心がまえ』著者インタビュー

「教案作成に押しつぶされる!」「教育実習でしごかれた!?」など、日本語教師として歩み出そうとしている方や、教えはじめて間もないという方がご覧になると、ちょっとドキッとしたり、身につまされたりする問いかけが並ぶ『ケースから学ぶ 知っておきたい日…

日本語教員試験対策に! アルク登録日本語教員養成セットの中身とは

日本語教師養成コンテンツの製作38年のアルクより、日本語教師として必要な知識が学べる教材セット、「アルク登録日本語教員養成セット」予約販売が開始しました。日本語教員試験の合格を目指し「いつでも・どこでも・好きな方法で」学べるセットとなってい…

追悼・江副隆秀先生後編―②日本語で社会に貢献したいという思い

2024年12月18日に逝去された新宿日本語学校校長江副隆秀先生について、思い出を息子さんの江副カネル隆二さん、森恭子先生に伺う追悼インタビューの後編です。江副先生は独自の教授法を開発されただけではなく、日本語教育界の発展のために尽力されてきまし…